[自己啓発/読書] アイデアのつくり方(ジェームス・W・ヤング 著)

オススメ度 ★★★★★


Posted by Ryuichi Yamashita on Dec 24, 2016

1940年にアメリカで出版されてから今日に至るまで読み継がれる名著中の名著かと思います。著者が広告業界で働いていたこともあり、この本が出版された当初は主たる読者ターゲットは広告業界で働くコピーライターたちであったようですが、その内容の汎用性から広告業界にとどまらず、多種多様な業界に通ずるものがあると思います。しかも完結にまとめられているため、30分もあれば読めてしまうほどです。忙しいビジネスマンには特にオススメの1冊です。

アイデアのつくり方

オススメ度:★★★★★

著者のヤング氏曰く、アイデアにまつわる原理として、①アイデアは一つの新しい組み合わせである、②新しい組み合わせを作りだす才能は事物の関連性を見つけ出す才能によって高められる、という二つの法則を説いています。この辺りなんかは、シュンペーターのイノベーション(新結合)に通じる内容でもありますね。

そしてこの原理に則って、ではアイデアを生み出すためには具体的にどうすれば良いか、というところまで説明されています。具体的には、少しわかりやすく私なりの表現で言い表すならば、
①情報を集める(分野特定の情報及び一般的情報)
②収集した情報の組み合わせを考察する
③休息する
④アイデアが湧く
⑤アイデアを洗練すべく、現実に適合させる
となるでしょうか。

アイデアを作るために少し休め、みたいなことを言う人初めてです(笑)。でもかなりいい線をついていると個人的には思っています。私の場合、アイデアが頭に浮かんでくる瞬間の多くは寝起きかジョギングの最中なので、脳が休まるという要素はアイデアが湧くには必要な脳内プロセスなのかもしれません。⑤の段階についても、アイデアが浮かんだ後もそれで終わりではなく、そのアイデアを色々と現実問題として具現化しなさいということなのですが、この重要度も個人的には納得です。得てして、アイデアが浮かんだ瞬間は世紀の大発明をしたような気になるのですが、例えば現実的にプログラミングをして実際の形に落とし込もうとすると実現難易度が高かったり、そもそもロジックが破綻していたり、ということはよくあることです。したがって、この5段階を抜け出すことができて初めて、そのアイデアは本物だと言えるのでしょう。

この5段階を意識して実行すれば、効率良くアイデアを生み出すことができるかもしれません。是非お試しください!