[雑題] 起業家は売れないバンドマンである

ここではないどこかへ


Posted by Ryuichi Yamashita on Dec 28, 2016

最近、よく思ってしまいます。多くの起業家は売れないバンドマンや売れない作家と無茶くちゃ似ているのではないかと。。。自分自身でサービスとかプロダクトを作り込んでいる最中は一種のアドレナリンが出ていることもあり、「これさえ完成すれば世の中を変えるはずだ!」とか「これでオレもスティーブジョブズだ!」というように多くの起業家は考えてしまうものではないでしょうか。

多くのバンドマンや作家も、自分が生み出す歌や文章が多くの人々を感動させるはずだと信じて創作活動に励んでいると思いますが、まさにこの状況は起業家のそれと一緒です。「俺はさー、来年の今頃ビッグになってっから!紅白とか出てるよ!」とか、「3年後には武道館超満員にしてっから!そん時遊びに来てよ!」とか言ってる売れないバンドマンと起業家は基本的に同じ人種だと思います。

かくいう私もそうで、世にサービスをリリースするときは少なからず「これでユーザー100万人獲得だ!」とか思うわけです。そして得てしてそうはならず、ユーザー数10人というオチになるのですが。。。

改めて何が言いたいかというと、確かに多くのバンドマンの夢は散ることになるのですが、その中からほんの一握りのバンドマンは本当に人々を感動させてしまうことがある、ということです。未来は見えないため、現時点で3年後に流行するバンドを言い当てることはできないでしょう。同じく、現時点で3年後に流行するWEB/アプリを言い当てることはできません。ただ、私たちにできることといえば、今日1日を精一杯頑張ることだけです。

それでいいのです。今日1日を精一杯頑張ってサービスを作り込んでいればその延長線上で3年後、そのサービスがヒットしているかもしれません。一方で、絶え間なく努力をしたにもかかわらず、残念ながら日の目を見ないままサービスが終了してしまうかもしれません。そして、それはそれでいいのではないでしょうか。今を生きることが人生なのだ、としみじみ感じる今日この頃です。