[雑題] WELQの問題について

自由には責任が伴う


Posted by Ryuichi Yamashita on Nov 29, 2016

美容・健康のキュレーションサイトであるWELQがどうやら炎上してしまっているようですね。Facebookの私のフィードにも、WELQ及びWELQ運営元のDeNA社を批判する人のコメントが表示されることが多くなり、今回初めてWELQの問題について知りました。

まだご存知のない方のために要約すると、この問題は以下の二点に集約されるようです。
・健康に関する情報を扱っているキュレーションサイトにもかかわらず、「幽霊も肩こりの原因になりうる」などというかなり怪しい情報を掲載しているという点
・そしてさらに、この情報の真偽に関しては運営元のDeNA社は保証せず、たとえ何らかの被害が生じても当該社は責任を取らないという表明をしているという点

WELQのビジネスモデルを整理しておくと、一部のキュレーター(と呼ばれる、記事を書く人のこと。多くの場合、クラウドワークスなどのクラウドソーシングで集められた個人ユーザに記事の執筆を外部委託しているようです。)に記事を執筆してもらい、とにかく多量のコンテンツをサイトに掲載することで、圧倒的なアクセスを実現し、広告収入などを稼ぐというビジネスモデルのようです。

と、ここまで前置きが長くなってしまいましたが、今回のこの騒動に関して、私はDeNA擁護派なので改めて記事を書きたくなりました。

というのも、大前提として、インターネット上の情報をそのまま信用するということがあってはならず、このことはインターネットにアクセスする誰もが、そのアクセスできる「権利」と引き換えに負わなければならない、メディアリテラシーとしての「義務」だと考えているからです。

とある有名な方は、医療に関する情報は生死につながるため、総務省などの政府がこのような状況を取り締まるべきだとおっしゃっていましたが、どうしてこのように政府におんぶに抱っこの発想しかできないのでしょうか。また、ここでかかるコスト(コンテンツの監視などにかかるコスト)をこの財政難の時代にどうやって負担されるつもりなのでしょうか。どうも最近、何か社会問題が生じた時に政府や政治に頼る発想が蔓延しているような気がするのですが、少なくともIT業界に生きている人ならば、その前に自助努力で、市場の中で、問題解決する方策を探すべきだと思います。

と、大人気なくちょっとした怒りのために話が少しずれてしまいましたが、要するに、WELQ上に掲載されている情報が怪しく、信用できないのであれば、我々がアクセスしなければ良いだけなのです。アクセスしたとしても、エンタメサイトとして、「アホなサイトだなあ」と一蹴しながら楽しめばいいのです。

非難の矛先を一企業に向け、彼らを批判するだけでいいのであれば話は早く、我々としても楽(ラク)でしょう。でも、もっと私たち自身に思考のベクトルを向けるべきだと思う今日この頃です。

みなさんはいかがお考えでしょうか。